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アニメ感想『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア』#39「夢のその先へ」

アニメ『マーメイドメロディーぴちぴちピッチ』シリーズがついに完結。タイトルどおり、マーメイドで、メロディーで、ぴちぴちで、ピッチでした。第二シリーズはピュアでした。現代の神話として百年先まで語り継がれるべきアニメだといえます。

過去の日記を検索してみたのですが、いつピッチスキーになったのかがわかりません。放送開始当初はライブシーンを早送りしていた覚えがあります。「ラブシャワーピッチ」という決めゼリフが「ピーチ」で無く「ピッチ」であると気付いたのは去年の8月の初めごろ。そのとき既にぴっち脳になっているようです。はまっていった過程がわからない。呪いか。

第39話「夢のその先へ」

両親の墓参りをするリヒトさんとみかる。いつも一人ぼっちだったみかるさんにも友達ができたようです。みかるは死ぬしかないかと思っていたけど転生エンドで救われました。ミケルや御使たちは最終回に登場せず、あっけない最後だったけれども、今のみかるの幸せの糧になったと考えれば救われます。

一方の人魚たち。もうすぐ正月と言いながら真夏の水着シーン使い回しってどんな作画節約術だよと思ったら、背景のビーチはセットだった! 使いまわしをネタにするなんて高度な。このあとも使いまわしの場面がたびたび出てくるけれども、妥協ではなくわざとなのですね。カイトのサーフィンの変な波も絶好調でした。

  • 「えーまたやるんですかー。もう、あれやるの今日で最後ですよー」
  • 「これが、季節に関係なくトロピカルフルーツサンデーが食べたいって思いなのね」

星羅のキメ台詞が持ちネタ扱いされて暇つぶしにからかわれてるー! すてきだわ! 人魚たちの日常のなかに星羅がとけこんでいる描写は感動的でもあります。星羅を縛っていたアイテム、タカラから発売されていた「ハートのかけら」が本編にいっさい登場しなかったのは今回が初めてか。

相いれない関係だったみかると星羅が同時に笑顔で居られる。これでミケル事件、つまりぴちぴちピッチピュアの物語はハッピーエンド。以降は、世界が平和になった記念のライブパーティへ突入。歌いながら想像の世界へ入っていくのは変身後のバンクシーンを使いまわすための苦肉の策かと思いました。まさかそのままあさっての方向へ進むとは思わなかったです。リナが「おい、勝手に新喜劇をはじめるな!」と言ってCMにいったあと、「ごめんやすー」って、新喜劇のまま押し通す気だー。

演劇調に内面との対話をして心情吐露する主役人魚三匹。テーマは愛。マーメイドであることを告白すると泡になってしまう問題についても触れていましたが、この掟は恋愛体質の人魚たちを抑制するための脅しにすぎないのではないかと思います。人魚の悲恋も生物学上の問題ではなくて政治上の問題のようだから、恋に関しては今後どうにでもなるのではないかと。

シークレットなゲストが多数登場、人魚たちは、愛を伝えるために歌い続けてきたけど、これからは自分の幸せのために歌ってもいいのではないかと気付く。これまでさんざん自分の幸せのために歌ってきたように見えるので声を大にして異議を唱えたいけど、歌の歌詞に絡めて何か深いテーマめいたことが語られたような気がするので納得するしかないです。

今は普通の暮らしを続けて「夢のその先へ」行くという答えを出するちあさん。おめでとう! おめでとう! グランドフィナーレの大合唱、かれんやココなどそれぞれが相方とコンビっているのがうれしくて思わず涙が出ました。

完全に、ステージを見守る観客の視点で観ていました。本来の視聴ターゲット層はるちあに感情移入して、その他の大きなお友だちは観客に感情移入する、変なアニメでした。

追記 夢のその先に行けない

エヴァなどには「アニメなんて見てないで現実を見ろよ」というメッセージが込められていたけれども、ぴっちには「これからもアニメを楽しんでね! あたしたちは仕事が終わったので彼氏とイチャイチャするけど!」というメッセージ性を感じました。キャラクターたちがとっとと現実に帰ってしまい、視聴者がアニメの世界に置いてきぼりにされたような印象のエピローグでした。

エンドカードで「アンコールはいかが」と訊ねられたのでアンコールを待つしかないです。アンコールをおくりつづけながら、老後まで楽しく過ごせそうな気がします。