先週、新日本プロレスの親会社がユークスからブシロードになったというニュースがありました。かつてユークスが新日本の親会社になったときは「ユークスってエキプロしか知らないけどそんなに儲かっているのか?」と驚いたけど、今回はまあありえるかなあという感じで驚きは少ないです。
ブシロードの木谷社長はアニメ系のイベントステージやラジオ番組などにときどき登場する人なので親しみがあります。前世紀、デ・ジ・キャラットの2回目のステージイベントのころから観ている自分は中堅の木ダニウォッチャーといえるかもしれません。アニメ業界の金銭面の裏話を聞けることが当時としては珍しくておもしろかったのでした。ブロッコリー時代から「コミュニケーションエンタテイメント」を掲げていた人なので、最強のコミュニケーションである殴り合いの世界に行きつくのは必然なのかも。元証券マンで、起業してアニメ業界の風雲児と言われ、さらに起業してカードゲーム業界の風雲児と言われるようにもなったその人が、いまはプロレス業界の話題の中心になっている。驚きよりもわくわくする気持ちが強いです。
ブシロードは業種的にはおもちゃ会社だろうけどカードゲーム大会やコンサートイベントの運営を重視しているから興行会社的でもあります。WWE やユークスやブロッコリーと違い非上場企業なので株価を気にせずいろいろ無茶ができそう。今後の新日本プロレスとプロレス業界全体がとても楽しみです。
プロレスラーやプロレスファンやプロレスマスコミの怪人みたいな濃い人たちに木谷社長が味方として受け入れられるかどうかがけっこう重要そうですが、初期のレッスルマニアを現地で観戦したというのは体験として強いし、「受け身を取ったことのない奴がプロレスを語るな」という理論でいえば、キッダーニ男爵として悪徳マネージャーをやっているので万全。
(橋本大地にダイアモンドカッター系の技を食らったあと曙にプレスされるキッダーニ男爵。2011年12月11日、越谷レイクタウン)
橘田いずみさんが以前ラジオで「ブシロードの社員はみんなドM」と言っていたことが思い出されます。
あと、ユークスの初期の代表作といえば『封神領域エルツヴァーユ』。そのトレカを発売したのはブロッコリー。ゲーム内広告としてステージの背景にゲーマーズの看板もあります。ユークスと木谷社長は創業初期のころから関わりがあったといえるわけでドラマチックですね。