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アニメ感想『おねがいマイメロディ』#52 最終回「夢の歌がとどいたらイイナ!」

アニメ『おねがいマイメロディ』、第一期がついに最終回。いろいろ書くけど要するに全話おもしろかったってことです。

メロディ姐さんが最後のおねがいにやってまいりました

「テレビの前のみんなも歌って」「おねがい」

おねがいマイメロディ最後のサプライズは、作中のキャラクターが視聴者に向かって呼びかけることでした。宇宙規模にまで広がっていた作品世界がたどり着いた境地。こういうメタ的なネタには興ざめさせられてしまいがちですが、最終回を飾るためにはその方法しか無いという納得感もありました。時空もキティも超えるマイメロの交渉力。

視聴者への呼びかけは毎回やっていることでもあるんですよね。「テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見てね、おねがい」という。そのたびに自分は部屋を明るくして離れて正座して見ています。だから歌えとおねがいされたら歌うしかないのです。

ドリームパワーの歌

歌で世界を救う最終決戦。これまでにも歌が効果的に使われたエピソードは多数あり、それに比べるとドリームパワーの歌は感動が薄そうな予感でした。あの歌は前フリにすぎなくて、クライマックスでは主題歌の「オトメロディー」が使われるに違いないと思っていました。まさか、一年かけて完成させた決戦曲が「美紀が作詞した痛い歌」という扱いで敵も味方も困るという壮大なギャグになるなんて想像もしていなかったです。

「気に気にしないで むしろして」

歌い出しを敵に阻止されて何度もやり直すという方法で短期間のうちに視聴者に反復させるのと同時にフラストレーションを感じさせたあと、歌詞を字幕つきで表示して歌いきるなんてカタルシス。繰り返し聞いているうちに中毒して好きになってしまう。すっかり、あの歌詞に感動できるようになってしまいました。

なすびの神様

ここ数回の、音符集めが終わった後のダークパワーとの戦いは感動路線ではなくコメディ路線でした。第二期が決定しているからか、各キャラの内面的な問題は先送りにして、世界の終わりというシチュエーションを利用していろいろやってしまおうというノリになっていました。特に第51話「タクトがふれたらイイナ!」がぶっ飛んでいました。神頼みをしたら唐突に本当に神様が登場するあたりは浦沢脚本に近い暴れっぷりでした。

初期のころと比べるとドタバタがエスカレートして何でもありになってしまっているけど、すべてマイメロの魔法の影響で街が変革してしまったせいだと思えるから便利です。

温泉

過去のエピソードの悪夢魔法で温泉に行きたいと願った人がいたからか、決戦のあと唐突に温泉が湧くオチ。マイメロの入浴シーンにはエロを感じました。夢ヶ丘市がこのまま温泉街になってしまえばいいと思います。

柊先輩

柊先輩の心理描写は第1話から一貫して巧みでした。夢の無い現代っ子である自分としては勝手に共感できていました。マイメロの交渉で少し考えを変え、最終決戦に敗れたあとも、教育的ドラマの不良みたいに180度の改心をすることもなく、表面的な態度は維持されていました。ウタちゃんのことを妹みたいなものだと説明してしまうところが安易だったけど柊先輩なりに何か深い考えがあったりするのかも。家族愛に飢えていたのかもしれないけど家庭に問題があるわけではなさそうだからちょっと引っ掛かります。そこらへんは第二期に期待ですか。

小暮

前回はウタちゃんをキャッチできなかったけど今回はしっかりと受け止めることができた小暮。ウタちゃんとの恋愛問題を先送りにしたのはシリーズ構成としては妥当だけど、ふたりが付き合っている状態での続編を見てみたかったので残念です。それをやって成功した続編作品が思い浮かばないけど、少女アニメのセオリーを何度も破ってきたマイメロだから挑戦してほしかったです。それは第三期以降に期待ですか。

結論

マイメロディは最強のネゴシエーターだ。