夕暮れの室内。椅子に深く腰掛け瞑想するマープル。それを心配そうに見つめるメイベルとオリバー。床には凛々しい表情をしたオリバーの写真が置かれ、その四方にお香が焚かれている。ほどなくして天井に映し出される、鳥のかたちをした黒い影!
「私はオリバーの母親です。メイベル、いつもオリバーをかわいがってくれてありがとう。これからも仲良く暮らしてくださいね」
マープルが交霊術でオリバーの母鳥を呼び出してる! ついにここまできたか、この鳥アニメ!
その直後。
「もう、おばさま、冗談ばっかり。あの光は幻灯機、そしておしゃべりはエドナね。そんなことしてもだまされませんよ」
「あらあら、驚かそうと思ったのに失敗ね」
自分は見事に騙されて驚かされました。優秀になってきましたねメイベルとオリバー。
そんなアバンタイトル。弁護士、「ところで交霊術に関しては私もおもしろい体験をしたことがありますよ」。同席していた弁護士が交霊術に関する事件を語って聞かせる本編への前フリになっていたわけですが、周到に用意しておいたドッキリを、2秒で小娘に見破られたうえ、弁護士の思い出話の前座に使われてしまったマープルおば様の心境やいかに。