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デルトラクエスト 最終回

アニメ『デルトラクエスト』が先月で終了。全65話。1年シリーズで大魔王を倒したあとの追加の1クールは、主人公たちが各地を再訪して残党狩りをするお話でした。消化試合のような他愛もないエピソードが多かったけど、1クール全体が長いエピローグのような趣がありました。王の帰還というか、RPGのエンディングで平和になったあとの町を見て回っているときのような幸せな気分でした。

敵であるオルというモンスターが便利キャラでした。人でも物でも何にでも姿を変えることができる種族なので、犯人探しの推理ものなどいろいろな話に対応できるうえ、基本的には話の通じないモンスターのすることなので、詰めが甘くて隙の多い展開でもオルの仕業だから仕方ないと思える。デルトラの国王となった主人公が城で仕事をせず旅に出るのも、変身能力のあるオルに速攻で暗殺されないためのいちばん安全な方法だと思えました。

主人公たち3人は相変わらずのおもしろトリオでした。岩の下敷きになるバルダ。珍獣に振られるバルダ。そんななか、恋愛要素が強まったからか、ヒロインのジャスミンの立場には変化がありました。これまでのジャスミンは野育ちとか言われつつもいちばん賢く活躍している印象だったけど、終盤は恋心がバレバレで、視聴者だけでなくデルトラの国民すべてにニヤニヤされている感じでした。

敵国に通じる穴を塞いだのでもう平和だということになり、最終回は即位式。恋愛要素の進展が無かったのが残念だけど、原作との兼ね合いがあるから仕方ないのですね。原作は児童文学で、まだまだ続きがあるらしい。図書館で読めるけど、原作でのネタバレを避けて気長に再アニメ化を待つことにします。