閉じこもりがちだった希紗が、風呂に入って、制服を着て、学校に行った、ということで、横浜編のストーリーはすがすがしく完結。UFO発見とかカッパ目撃とかの不思議要素については、常識でははかれなくて、そういうこともよくあり、真実は人の数だけある、という落としどころ。
各話、おもしろかったです。空気を読めていない人や空気を読みすぎてしまう人がいて、悪人がいなくても認識の違いで摩擦が起こってしまう。各キャラの間合いの取り方が絶妙でした。その状況でそのセリフは痛すぎるだろ、というように、アニメの世界ではなく現実的に考えてしまうことも多かったです。
ジャーナリズム、噂、コミュニケーション、ディスコミュニケーション、都市空間、家族。メールを送るのを止めることはディスコミュニケーションでもありコミュニケーションでもある、みたいなこと。語られていたテーマめいたものについては、学生時代、コミュニケーション論か何かの講義で勉強したような気がします。コミュニケーション論はレポートを書くのにアンケートを採るのが必須だったから単位は落としましたよ、確か。
アニメ的には会話中心で地味な題材なんだけど、ひざ裏とかヘソとかくるぶしとかをクローズアップしておくだけで間を持たせることができる、盗撮アングルみたいな映像のセンスの良さが光っていました。ただひとつ、深山三姉妹の猫おどりを見られなかったことが心残りです。
