古典な原作を忠実になぞることが結末のために必要だった『四谷怪談』、大味なトレンディ路線だった『天守物語』に続く『怪~ayakashi~』シリーズ第三弾『化猫』。原作があるのかどうかはよくわからないけどアニメらしいストーリーで見応えがあって楽しいです。妖怪退治もののお話で、事件の裏に隠された真実を暴かなければ妖怪退治用の刀が抜けないということで推理ものっぽい要素もあります。
第1話の映像のインパクトが大きかったです。動かない細かいカットの連続、立体が想像しづらいマンガチックで平面的なキャラクター、和風の色彩、画面全体にかかっている和紙っぽくざらついたフィルタ。それらが合わさった錦絵のような映像が目新しいうえに静的な意味で緊張感も生まれていて、アクションシーンでは一転して激しく動くので目が離せなかったです。背景のどこまでが3DCGなのかもわからなくて気になりました。
第2話は見えない敵に追い詰められるようすが執拗に描かれていてしっかり怖かったです。猫が並んでいる絵づらにはしびれました。
そんなことはどうでもよくてゆかなさんはかわいらしいです。